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Archive for 2011年2月

非自炊派に最適のドキュメントスキャナ ScanSnap S1100

えぇえぇ、買いましたとも。
富士通(PFU)のドキュメントスキャナ ScanSnap S1100

お正月の初売りで買ったので、もう1ヶ月以上前のお話なんですけど(^0^;)

例によって優柔不断な僕のこと。最終的にScanSnap S1100(以下、S1100)に決めるまでそれはもう考えに考え、悩みに悩み抜きました。今回はその顛末をば一席。
 

ドキュメントスキャナ機種選定において最大のポイントとなるのが『スキャン対象・目的(用途)』ですが、僕の場合はこんな感じです。

(1)子供が描いた絵や手紙など
(色褪せたり散逸することなく保存したい)

(2)子供が学校から貰ってくる配布物、プリント
(思い出のためと、必要な時になかなか出てこなくて焦ることのないように)

(3)年賀状、親からの手紙
(特に年賀状は毎年貯まっていく一方。保管スペースも馬鹿にならないので適宜整理したい)

(4)健康診断、血液検査等の結果
(過去のデータをクラウド保存しておくと、スマートフォンさえあればいつでもどこでも参照できる)

(5)雑誌・新聞等で特に保存版にしたい記事
(特に新聞記事の『クラウド・スクラップ』はかなり有効に使えそう)
 

ちなみにiPadも持っていますが基本的に自分の蔵書を「自炊」してiPadやiPhone等で読むつもりは1mmもないので、高速・大量スキャン能力はマストではありません。

そもそも僕にとって『読書』とは、単にその内容だけでなく、装丁やサイズ、質感、紙の匂い等もひっくるめて楽しみ、味わうもの。

電子書籍ではその楽しみの半分も味わえないわけで、「なんでもかんでも電子書籍化すれば売れる」という今の風潮はハッキリ言って好きになれません。

その流れで、スマートフォンやタブレットに対して、電子書籍リーダーとしての存在価値を何ら感じていません。
 

閑話休題。
 

上記のスキャン対象・目的に鑑みて、今回購入候補として比較検討したのは次の4機種です。

(1)富士通(FPU) S1500
(2)富士通(FPU) S1300
(3)富士通(FPU) S1100
(4)キヤノン DR-150

両メーカーの製品紹介サイトや雑誌・ネットの各種レビュー記事を読んで大雑把に特徴をまとめてみました。

(1)富士通(FPU) S1500
【○】超高速スキャン能力(20枚/分)と一度にセット可能な原稿枚数の多さ(最大50枚)。
本格的に「自炊」をするならこれ以外に選択肢がない。

【×】他の3機種と比べて価格がダントツに(2万円前後)高い。
→購入したものの、あまり活躍の機会がなかった場合にダメージが大きすぎる。

【×】十分コンパクトとは言え、携帯性は皆無。AC電源が必要。
→「腹這いでMac」が基本の僕としては、携帯性がないのはかなり辛い。

(2)富士通(FPU) S1300
【○】十分な携帯性があり、USB給電も可。
→「腹這いでMac」派には嬉しい。

【○】このサイズで両面同時スキャンができ(8枚/分)、原稿も複数枚セット可能。
→ある程度の「自炊」にも耐えられる仕様。

【×】「A3キャリアシート」(後述)に対応していない。
→『S1500ダウンサイジング版』と言えるのに、なぜこの機能を削ったのか?真意を測りかねるところ。

(3)富士通(FPU) S1100
【○】文句なしの携帯性。
出張にだって楽勝で持って行けちゃう(絶対持って行かないけど)。

【○】「A3キャリアシート」に対応。
→S1300で削られた機能なので復活は非常に嬉しい。

【○】厚みのある原稿もスキャン可能。
クレジットカード、会員証などプラスチック製の原稿でも問題なくスキャンできる。

【×】両面同時スキャン不可。
【×】原稿は一枚ずつ手差し(毎分8枚相当のスキャン速度)。
片面をスキャンしたら原稿をひっくり返してもう一度スキャン。これを一枚ずつ繰り返さなければならないので、「自炊」向きでないのは明白。

(4)キヤノン DR-150
【○】TWAIN対応。
→スキャナの標準インタフェースであるTWAINに準拠した数多くのアプリケーションが使える。
ScanSnapシリーズはすべてTWAIN非対応。

【○】十分な携帯性があり、USB給電も可。
→こちらも「腹這いでMac」派には嬉しいサイズ。ただし100%のパフォーマンスを得るには2本パラのUSB給電が必要。

【×】A3用紙のスキャンは不可。
→ScanSnap1500、1100の「A3キャリアシート」的な機能を有していない。
 

今回、機種選定過程で最初に悩んだポイントは「TWAIN対応にこだわるか、TWAIN非対応でもよしとするか」でした。

確かにScanSnapシリーズ、特にS1500はドキュメントスキャナ部門で圧倒的な支持を集めている大ベストセラー機ですが、スキャナ・インタフェースの業界標準であるTWAINに対応していません(S1300、S1100も同様)。

一方、広く世間に流通しているスキャナ・アプリケーションソフトは基本的にTWAIN対応で、ScanSnapではこれらのソフトが活用できません。

『将来性』を考えた時、業界標準でないインタフェース形式のScanSnapはいかにも分が悪く見え、実際一度はDR-150をボチる寸前まで行きました。
 

が、その時僕の心の中の何かが、こうささやいたのです。
 

『君の目的は「紙の原稿を電子化して(クラウド)保存すること」、ただそれだけなんだろう?』

 

まさに目が覚める思いでした。このシンプルかつ究極の目的の前ではTWAIN対応/非対応なんてどうでも良いことだったのです!
 

そこでいったんすべてを白紙に戻してScanSnapシリーズとDR-150を上記の視点だけで比較した結果、「やはりScanSnapシリーズに一日の長がある」という結論に至ったのです。

こうして、ScanSnap3機種の争いになって程なく、S1300が光の速さで脱落していきました。
なぜかというと、シリーズで唯一「A3キャリアシート」機能に対応していなかったからです。

A4より大きな原稿を二つ折りにして専用の透明シートに入れ、両面をスキャンして得られる二つのイメージを結合させることでその原稿オリジナルのイメージを生成する機能はどうしても外せなかったのです、僕的には。

先にも書きましたが、S1500のモバイル版と言えるS1300から、なぜこの機能を削ったのか理解に苦しみます。
S1100で復活できたのですから、技術的に難しかったとは思えないのですが…。
 

ともあれ、いよいよ最後の選択の時がやってきました。

S1500かS1100か。
 

余りに煮詰まってしまったのでしばらく冷却期間をおいたほどだったのですが、まあ最終的にはタイトルの通り、S1100を選択しました。

決め手はやはり価格ですね。
自炊に使う可能性がないのに高価なS1500を選択する勇気も金銭的な余裕も僕にはありませんでした。

こんなに悩んだ末に手に入れたS1100ですが、いざ使ってみると…

「素晴らしい!」
の一言に尽きます!

ドキュメントスキャナ快適すぎ!
これぞまさにライフハックの神髄なり!

 

てなわけで、次回はS1100の使用感について実例を示しながら紹介したいと思っています。
 

ただし、その「次回」が実際いつになるかは正直僕にも分かりません。
このところずっと体調が最悪で、回復する兆しも見えないので、ちょっと長めのお休みを頂くことになるやも知れません。

極力早く再開したいとは思っていますが、こればかりは何とも…。

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UQ WiMAX接続実験 on 東海道新幹線 with NEC Aterm WM3300R

「そんな余計なことを考えて仕事が疎かになったらどーするんだ!>僕」…と、最初は全然考えていなかったんですが、滅多にない機会だしなーと思い直し、モバイルWiMAXルータ と予備のバッテリーをカバンに忍ばせて、過日東海道新幹線を使って出張に行ってきました。

 

新幹線の車内でWiFI使いたいんだったら「のぞみ」に乗れば良いっちゅー話ですが、あいにく目的地は「ひかり」と「こだま」しか止まらない所だったもので。

 

今回携行したのはNECアクセステクニカのAterm WM3300R。

 

 

ぐっとコンパクトになったにもかかわらずバッテリーの保ちが8時間まで大幅に延びた話題の新製品WM3500Rだったら「新製品レビュー」ってことでタイミング良かったんでしょうが、まあ仕方ありません、そんなにボンボン買い換えられませんから。

多分受信感度やスループットは変わっていないと信じてますし(笑)。←悔しいのでWM3500Rの詳細スペックをチェックしていない。

 

と言うわけで、とりあえずいろいろな場所でWiFi接続速度を測ってみました。

接続機器:iPhone 3GS
速度測定アプリ:Speedtest ※

※この手のアプリの中では信頼できる数値が安定して計測できるとのレビュー多し。

 

【新横浜駅の待合室室内】
[UQ WiMAX]
Download speed: 1322.9 Kbits/s (Max: 1461.8 Kbits/s)
Upload speed: 60.6 Kbits/s (Max: 62.2 Kbits/s)
[SoftBank 3G]
Download speed: 2224.8 Kbits/s (Max: 2224.8 Kbits/s)
Upload speed: 145.3 Kbits/s (Max: 145.3 Kbits/s)

なんとSoftBank 3Gのほうが速いという驚きの結果が。
まあ、待合室は地下みたいなものですから、恐らくSoftBankのアンテナが設置されているんでしょう。

【新横浜駅ホーム】
[UQ WiMAX]
Download speed: 1406.5 Kbits/s (Max: 2285.9 Kbits/s)
Upload speed: 262.5 Kbits/s (Max: 262.5 Kbits/s)

地上に出たからもっと速度が出るかと期待していたんですが、待合室よりほんの少し良いかなっていう程度で、かなりガッカリ。

 

さて、新幹線が走り出しました。ここからが本番ですワクワク。

トンネルに入るまではWiMAXのアンテナがバリ3本立ってたけど、トンネルに入った途端すうーっと無感になった。
まあ、仕方ないか。

それにしてもトンネルが多いなあ。
今まであまり意識して居なかったけど。

 

【熱海駅と静岡駅の間】
[SoftBank 3G]
Download speed: 426.1 Kbits/s (Max: 660.1 Kbits/s)
Upload speed: 144.0 Kbits/s (Max: 146.0 Kbits/s)

3Gじゃさすがにツラいな。

[UQ WiMAX]
Download speed: 465.5 Kbits/s (Max: 1089.8 Kbits/s)
Upload speed: 197.4 Kbits/s (Max: 198.2 Kbits/s)

下りのMax値が3Gを大幅に上回っているのが唯一の救いだけど、何せトンネルばかりでまともにネットワークが確立しないことが非常に多いWiMax。
静岡駅近くでもアンテナ2本だし。

 

【静岡駅(停車中)】
[UQ WiMAX]
Download speed: 1790.6 Kbits/s (Max: 1913.5 Kbits/s)
Upload speed: 252.3 Kbits/s (Max: 252.3 Kbits/s)

ふーん。やっぱりこんなものですかねぇ。

 

静岡駅を過ぎたあたりから、3Gのアンテナはそこそこ立っているのに、ネットに繋がらないことが頻繁に発生。
メールはなんとかなるけど、TwitterもFacebookも全然ダメ。
これはまた別の問題?iPhoneの不具合?

 

と言うわけで、今回はここまで。
フラストレーシヨン一杯の実験くんはこれにて終了です。

 

【まとめ】
とにかく浜松まではトンネルまたトンネルで、3GにしてもWiMaxにしても、まともな接続状態を数分間持続することすら困難。
トンネルの外でもSoftBankの3Gはしょっちょう無感になるし。

UQ WiMAXで2Mbps程度の速度しか得られないのは、もしかすると803.11n非対応のiPhone3GSだからかも知れません。
803.11n対応のiPhone4なら多少はましなパフォーマンスが期待できるのかも。

 

【今回の結論】
新幹線の車内で快適な=常時高速で途切れないWiFIを使いたいんだったら、やはり「のぞみ」に乗るしかない!
と、現時点では言わざるを得ません。

 

すべてのトンネル内にWiMAXのアンテナを設置するよりは、「のぞみ」のように車内を無線LAN化する方がコスト面で現実的なんでしょうか?
まあ、それならそれでも構わないんですけど。

 

次回は東北新幹線で実験くんしてみたいですね!
て言うか、東北新幹線の社内も無線LAN化してくださいよ、JR東日本さん!

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